CIMを駆使した設計技術について

皆様お疲れ様です。ハートエンジニアオフィス(株)の菊池です。

今年は6月から30℃超えと厳しい気象条件ですが、現場作業では熱中症予防及びコロナ対策をしっかりして乗り切りたいところです

ところで「CIM(シム)」という言葉をご存じでしょうか?
ダイゴさん並に「シッカリ・イクジを・目指しましょう!」ではありません
「Construction Information Modeling」の略で、2012年に国交省によって提言された建設業務の効率化を目的とした取り組みです。主な目的は3次元モデルを中心に関係者間で情報共有することで、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図るものとして取り組まれてきました。我々建設コンサルタントの業務でもCIMの対象範囲も増えてきており、これまでの2次元CADに加えて3次元CADの理解が求められてきています。

私も2年前より取り組みを始めており、これまでのXY座標に加え、高さ情報であるZ座標を組み合わせた3次元モデルの作成手法や表面属性を配置したレンダリング機能の研鑽を進めているところです。私の取り組み事例を今回ご紹介します


(1)2次元CADを使用した設計図の作成
ハッキリ言って3次元CADでも2次元図面は作成可能なのですが、これまで使い慣れてきた2次元CADから違う3次元CADに入れ替えてしまうと挫折するということが私の経験です。
贅沢な使い方でありますがプリプロセッサとしてこれまで使い慣れたCADをまず使うというのが効率的だと思います

図 2次元図を3次元CADに配置したところ



(2)次に線をグループ化して面を作るための作業をしていきます。その面にZ座標である高さ情報を加えていき、3次元化していきます。

図 線情報に高さを加えた3次元モデル(ワイヤ-フレーム)



(3)作成した面に最適な表面属性を配置します。この機能がCADメーカーによってかなりな差が出るところです。私はより自然なレンダリングを目指していますのでかなり気をつかう部分です。



いかがでしたでしょうか、かなり駆け足で説明しましたが、測量等では地上レーザー測量やドローンを使った航空レーザー測量が増えてきていますそれらの3次元データとこれから計画される構造物や施設等の3次元モデルをマッチングさせながら、施工計画の策定や数量の算出、施工機械の自動化など今後広がっていくと思われる分野に積極的に取り組んでいきたいと思います
これらの作業は女性でも可能な範囲だと思いますので、どんどん取り組んでいただき意見交換を出来ることを楽しみにしております